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非同期が学習活動に適していると考える理由

オンラインでの授業支援については私としては非同期型を推奨したい。非同期型サイコーということでもないのだが、学習支援は授業を行うことという考えではないことも無関係ではない。

学習支援で行うべきこと

以下私の個人で考えていることである。

学習支援というのは生徒が学ぶことを支援することを指す。休校になり生徒が登校できない状態で学びの補償をどう行うかについて議論がなされているが、授業をオンラインで実現できれば教師にとっても生徒にとっても慣れた方式だけに双方の負担は少なくて済むと思われるが、別な項目で述べた通り授業をオンラインで教室と同等に再現することは技術的に非常に難しい。よって、オンラインで授業を教室と同じようには実施できないものとして受け入れることが第一にやらなければならないことだろう。

それでは同期型の授業をオンライン版にアレンジすることはどこまでできるのか?この問題は解決するのがとても難しい。機材の問題や授業者のスキルによって大きく状況が変わってくる。少なくとも授業者はオンライン授業の特性を熟知し、教室での授業では起こることのない問題の解決について対応できる技術を習得しておかなければならない。生徒のスキル不足は教師が補う必要もあるため、オンラインでの授業は実質かなり制限が多い。

授業以外に生徒の学習をどうやって行うのか?授業に近い形で授業者に負担の少ない方法はないのか?この答えは授業動画の配信とメール等のやり取りである程度実現することが可能である。また、通常のライブ方式の授業にはないメリットも生徒、教師ともに享受することもできる。当然デメリットも発生するが、デメリットについては致命的なものではないと考えられる。少なくとも近い将来休校が明けることが予測されているので、期間限定で学習を止めないための支援を実現する上で支障となるほどの問題にはならないだろう。

学習支援動画

教師は生徒に対して学習を自力で進めるための準備をし、教材を用意する。単元の解説をするための動画を用意しておくと良いだろう。一度の説目では理解しにくい内容でも、何度か繰り返し解説を聞くことができる。それでも解決しない場合はメールで担当教師に質問をする。質問を受けた教師は質問に対する回答を生徒にメールや掲示板を使って返す。

教師は生徒が単元の内容について理解できたかどうかを確認するためのテスト等を準備し、生徒に提供する。生徒は確認テストに参加し、結果を教師に送る。教師はあらかじめ生徒に提示しておいたルーブリック等を利用して生徒の学びの段階を提示する。学びの進みが思わしくない場合は単元の内容について再度学習を行うことを指示する。

学習の効率化

実は上の流れで学習を行う場合に、単元の内容の理解についてルーブリック等を利用することで学習者が客観的に自分の学びの状況の概要を把握できるようになる。適切に用意された教材を利用することでこの学びの状況把握は自動化することができ、次に学ぶべき単元の内容を自動的に指示することもできるようになるだろう。

かつてCAIがブームになった時にも、単元の進行を自動化することが行われていたが、あのときはテストのスコアが一定以上になることで合格としていたものを、今日では複数の尺度で行おうというものである。

それぞれの生徒たちの能力にはかなりの差があるために、単元の理解度も相当な差が生じる。学級全体が同一の速度で学びを進めることは教室での一斉授業を行う上で効率よく大人数に教育を行う手法として定着したが、このスタイルがベストな方法であるということではないはずだ。我々はクラス全体を一つの集団として扱って授業を行っていたが、できることなら生徒の状況に合わせて学びの深さや速さには変化をつけていくことが望まれていたはずだ。一人の教師が40人の生徒のペースに合わせて授業をすることが無理だっただけで、生徒が主体的に学ぶようになると教師の仕事自体が知識を伝達すること、全体のペースを調和させることから、それぞれの生徒の学びをプランニングすることへとシフトする。生徒の理解度に合わせて課題の提示を変え、理解を助けるためのアドバイスも変えていくのである。単元の進行速度は全体で統一すべきであるが、その深さを変えることで生徒の負担・満足度に合わせていく。

また、一斉授業ではないので生徒が自分の分かりやすいやり方を選べるように複数の考え方を提示することができることから生徒の理解も早まり、学習意欲の向上にもつながるだろう。複数の教師が一斉に同じことを複数の教室で生徒に伝えるのではなく、生徒たちはそれぞれの場所とタイミングで自分の理解しやすい先生の説明を選んで学習することができるようになる。教師も同じ授業を複数人で担当するときに、やり方を統一せず、複数の考え方、説明の仕方を提示できることで幅広く生徒の学びに対応できるだろう。

学習プランの立て方

単元の目標を明確にし、最終的に何をどのように評価するかを事前に生徒に提示する。学びの方法を複数用意し、生徒が自分でどの方式を選ぶか決める。学習にかけられる期間を明示しておく。意欲的な生徒のために限度を設けることなく深い学習にも対応できるよう準備しておく。学習が極度に苦手な生徒に対しては個別に同期的な対応を取ることも検討するのが良いだろう。


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Last-modified: 2020-05-15 (金) 10:42:59 (14d)